烏は主を選ばない 第12話
八咫烏(やたがらす)の一族が住まう異世界・山内。美貌の若宮に仕えることになった少年・雪哉が、日嗣の御子の座をめぐる陰謀に巻き込まれていく和風大河ファンタジー 季節は春。皇太子・若宮の后(きさき)を選ぶ「登殿(とうでん)の儀」が始まった。南家の姫・浜木綿(はまゆう)、西家の姫・真赭の薄(ますほのすすき)、北家の姫・白珠(しらたま)、そして病の姉に代わり急きょ登殿した東家の姫・あせび。山内の統治者・次期“金烏(きんう)”たる若宮の妻に選ばれるのは、四人のうちただ一人だけ。張り詰めた空気が漂う女の園で、あせびはまだ見ぬ若宮への想いを募らせていく。